車を購入する際、手持ちの資金で現金一括購入できれば一番良いです。
しかし、車の購入費用を一括で支払うことはなかなか難しいのではないでしょうか。
そんなとき、手持ちの資金から頭金を用意し、残りを自動車ローンで支払おうと考えると思います。
自動車ローンの場合、家を購入するときなどに比べて「金利」や「審査基準」が低いことが多いです。
しかし、自動車ローンにも一定の審査基準があるため、誰でもローンを組めるというわけではありません。
基準を満たしていなければ審査で落とされ、ローンを組むことができないケースもあります。
自動車ローン審査のとき、チェックされるポイントは以下の6つがあります。
【自動車ローン審査時のチェック項目】
- 年収
- 年収におけるローンの年間返済額の割合
- 年齢
- 信用情報
- 職種、雇用形態
- 勤続年数
これらのポイントをすべて満たしていなくても、条件によってはローン審査を通る場合もあります。
しかし、どのポイントも自動車ローンの審査では重視されるため、あなたが基準に当てはまるかを確認しておく必要があります。
ここでは、それぞれ7つのポイントについて、どのような審査基準が設けられているのかを詳しく説明します。
年収
自動車ローンを組むときの年収の基準は「150~200万円」です。
これよりも年収が下回っている場合、ローン審査に通らないことがあるため、あらかじめチェックしておきましょう。
しかし、ローンを組むときは、購入する車の費用と年収のバランスも重視されます。
つまり、年収が150万円を下回っていた場合でも購入したい車の価格が安ければ、審査に通るケースがあります。
したがって、年収とローン返済に回す金額のバランスが大切なのです。
年収におけるローンの年間返済額の割合
自動車ローンを組む際には、他の借り入れ(家のローンなど)も含めて、ローンの年間返済額がいくらになるのかを見られます。
審査を通る目安は、「ローンの年間返済額が年収の40%以下であること」です。
もしローンの年間返済額が年収の40%を超えた場合は、審査を通ることは難しくなります。
たとえば、年収が400万円だった場合を考えてみましょう。400万円の40%は、160万円になります。
この場合、年間のローン返済額(新たに組む自動車ローンと他での借り入れをすべて含む)が160万円以下であれば、審査に通る可能性が高くなります。
ただし、年収におけるローンの年間返済額の割合が審査通過の条件を満たしていない場合であっても、保証人を付けることでローン審査をクリアできるケースがあります。
基本的に、自動車ローンを組むときに保証人を付ける必要はありません。
しかし契約者が未成年であったり、返済能力に不安があったりする場合は、保証人を付けなければいけないこともあります。
いずれにしても、ローンの年間返済額と年収とのバランスが重要になります。
そのため、ローンを申し込む際は、あらかじめ年収40%のラインを超えていないかを確認しておきましょう。
年齢
年齢もローン審査において、重要な基準のひとつになります。
たとえば、20代前半の若い人の場合、新入社員などで収入が安定していないと見られることがありす。
また、60歳以上の高齢者の場合、退職前であると考えられるため、返済能力に欠けると判断されやすくなります。
そのため、30~50代の人のほうがローン審査には有利になります。
しかし、それ以外の人がローンを組めないわけではありません。
たとえば、「信用情報」「年収」「勤続年数」などのポイントで問題なければ、審査に通ることは十分に可能です。
信用情報
自動車ローンの審査の際、必ずチェックされるのがあなたの「信用情報」です。
信用情報とは、「あなたが利用したローンやクレジットの履歴情報のこと」です。
この情報をもとに、あなたが過去に支払ってきたローンやクレジット返済に問題がないかを確かめるのです。
この信用情報に事故記録がある場合は、審査を通ることが難しくなります。
事故記録とは、以下のような情報です。
- 過去にローン返済において2ヶ月程度の遅延がある
- 任意整理(司法書士が債権者と返済の方法や返済の額について交渉をして、今よりも良い条件での合意をする手続き)の履歴がある
- 自己破産(自分が生活するための必要最低限の財産以外のものを渡す代わりに、借金を免除してもらう手続き)の履歴がある
- クレジットカードや携帯電話の支払いを滞納したために、解約された記録がある
- ただし、信用情報に事故記録がついたからといって、一生ローンを組めなくなるわけではありません。
一定期間(5から10年)が過ぎれば、記録は消えます。
信用情報を調べる方法
あなたの信用情報は、信用情報機関で調べることができます。
たとえば信用情報機関のひとつである「株式会社シー・アイ・シー(CIC)」では、本人であれば、「窓口」「郵送」「インターネット」で信用情報を確認することができます。
どの信用情報機関でも信用情報の確認するためには、1,000円ほどの手数料がかかりますが、信用情報が心配であれば一度調べておくことをおすすめします。
職種・雇用形態
自動車ローンを組むときには、職種や雇用形態も審査の対象になります。
一般的な評価は以下のとおりです。
評価が高くなるケース | 評価が低くなるケース |
---|---|
大企業(上場企業) 弁護士 医者 公務員 | 中小企業 自営業 フリーター 派遣社員 アルバイト、パート |
ローン審査では、「どれだけ収入があるか」「安定した収入があるか」というポイントが重視されます。
しかし、収入や勤続年数などに問題がなければ、勤め先がどこであろうとあまり問題ではありません。
フリーターやアルバイトの場合でも、審査に通らないというわけではありません。
ただ、正社員に比べると収入が不安定になるため、審査では不利になります。
その場合は、「保証人を立てる」「頭金を増やして返済額を下げる」などの方法で対処しましょう。
勤続年数
職種や勤務形態と合わせて「勤続年数」もローン審査ではチェックされます。
一般的には、勤続年数が3年以上あれば審査では有利になります。
そのため、上記にある評価が低くなるような勤務先や雇用形態でも、勤続年数が長ければ審査で有利に働くことがあります。
たとえば自営業の場合であっても、経営が長い期間続いていれば収入が安定していると判断されるため、問題なく審査に通るケースがあります。
一方、大企業に勤めている場合でも、就職してから1年目しか経っていなければ審査が厳しくなることもあります。
したがって、ローン審査に通るためには「安定した収入があること」が大前提になります。
まとめ
ここまでの説明で、自動車ローンの審査においてどのようなポイントがチェックされるか理解できたと思います。
ローン審査において最も重要なポイントは以下のとおりです。
- 信用情報に事故記録がない
- 安定し他収入がある
たとえ審査を通ることができるか不安なときでも、「頭金を増やす」「保証人を立てる」などの対策をとることで、ローンを組める場合があります。
ただ審査に通れば良いというわけではありません。自動車ローンを組む際は、ローンの返済額と収入のバランスを取ることが大切です。
ですから「月々の返済額」や「支払い総額」をできるだけ正確に見積もり、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。