車を売ろうとするタイミングに車検の時期が迫っている場合、「車検に通してからのほうが、車が高く売れるのでは?」と考える人もいるのではないでしょうか。
もしくは、「車検切れの車でも売れるの?」と疑問に思っている人もいるかもしれません。
確かに、車検を機に車を売ったり、買い替えたりする人は多いです。
ただ、車検の有効期限の有無は、査定額にそれほど影響しません。
ですから、車検が迫っている場合は、通さずにそのまま車を売ると良いです。
たとえ車検が切れていても全く問題なので、買取店に査定を依頼しましょう。
一番ダメなのは、車検に通した直後に車を売るケースです。
確かに、車検の有効期限がフルに残っていれば多少査定もプラスになりますが、逆に車検費用が高くついてしまって損をします。
今回は、車検前後で車を売るタイミングはいつなら損をしないのか、ということについて解説したいと思います。
車検切れでも車の買取価格にはほとんど影響しない
はじめに、車の査定額と車検の有効期限の関係について説明します。
車を売る際に、車検の有効期限がどのくらい残っているのか気になるかと思いますが、ほとんど査定額に影響しないのが実情です。
その理由は、以下のとおりです。
中古車販売店は低コストで車検を通すルートを持っている
買い取られた車は中古車オークションを通し、中古車販売店のところにいきます。
中古車販売店にとって、「車検の有効期限が迫っている車」を仕入れることはリスクになるように思えますが、実はそんなことはありません。
中古車販売店は低コストで車検を通すルートを持っているため、たとえ車検が迫っている車でもほとんど問題視しないのです。
ですから、車検の有効期限が残り少なくても、あなたが車を売る際に大きく減額されることはありません。
逆をいえば、車検が残っていてもプラスの評価をすることはないのです。
車検の残りによってマイナス査定になることもある
中古車販売店が仕入れた車は、再び次のユーザーに購入されるわけです。
たとえば、その車の車検有効期限があと2ヶ月残っていた場合、次のユーザーは車を買ってから、すぐ2ヶ月後に車検費用を負担しなければいけなくなります。
むしろ次のユーザーからすると、車検が切れている中古車のほうが好都合なケースもあります。
なぜなら、車を購入するタイミングで車検を通したほうがキリが良いですし、購入費用と車検費用をまとめて考えられるからです。
つまり、車検が中途半端に残っている車というのは、中古車販売店や次のユーザーからするとデメリットになることもあるのです。
もちろん、次の車検までの期限が残っていることがマイナス査定になることはありませんが、有効期限が短くても評価は下がらないことは理解しておきましょう。
買い取った車を海外に売る場合、車検は必要なくなる
海外では、日本のような車検制度はありません。
そのため、買い取った車が海外で売られる場合、その中古車の車検が切れていても全く問題ないのです。
ちなみに日本の車検制度により、「日本で乗られている車は、古くても状態が良い」と海外で評価されています。
とくに発展途上のアフリカやアジア、ロシアなどでは人気が非常に高く、年式がある程度古くても高値で取り引きされています。
以上のことから、「車検の期限」は「車の査定額」にあまり影響しないことを理解できたのではないでしょうか。
車検切れでも車は売却できる
したがって、車検が切れてしまった車でも売ることができます。
ですから、車検が切れているからといって、車が売れるかどうか気にする必要はありません。
「車検切れの車は査定額が安くなってしまうのでは?」と心配になるかもしれませんが、業者は低コストで車検を通すルートを持っています。
ですから、車検が切れていても、ほとんど問題視することはありません。
ただし、車検切れの車は公道を走らせることができないため、買取店には「出張査定」を依頼することになります。
もちろん無料で査定してくれるので、その心配もいりません。
したがって、車検切れの車でも査定額が安くなることはないです。
むしろ、複数の買取店に査定してもらい、車をできるだけ高く売ることを意識しましょう。
車検が切れる前に車を売るのがベター
とはいうものの、「車検切れの車」を引き取る際に、買取店は運送用のトラックを手配する必要があります。
もしくは仮ナンバーを取得することも考えられます。
いずれにしても買取店にとってコストがかかることなので、その分を買取価格から差し引かれる可能性はあります。
その費用がたとえ高額でなくても、車の買取価格が少し安くなってしまうことに変わりはありません。
ですから、そのことを踏まえると、車検が切れる前に車を売るのがベターです。
そうすれば、買取店のスタッフが自走して車を引き取れるので、買取価格が減額されずに済みます。
車を売る前に車検を通すと損してしまう理由
車を売りたい時期に車検が迫っている場合、「車検を通してからのほうが、車を高く売れるのでは?」と考える人もいるかと思います。
確かに、車検を通したばかりの車であれば、査定額が2~3万円程度はアップする可能性はあります。
しかし、車検を通すのには、以下のような費用がかかります。
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 印紙税
- 検査費用(車検を通すために、業者に検査をしてもらう費用)
- 申請代行手数料(車検の手続きを業者に代行してもらうときの費用)
- 修理・部品交換費
費用を合計すると、「軽自動車の場合は7万円以上」「乗用車の場合は10万円以上」はかかります。
つまり、たとえ査定額が上がっても、車検費用のほうが高くついてしまいます。
したがって、車検費用を負担しただけ、あなたは確実に損をすることになります。
ですから、車検を通すまえに車を売ってしまうのが得策です。
あるいは、売却前に車検が切れてしまっても、そのまま査定してもらえば大丈夫です。
まとめ
車検の切れ目というのは、車を売ったり買い替えたりするのに良いタイミングです。
その際、車検の有効期限が迫っていても、車検が切れていても、車を売るのに問題はありません。
査定額にもほとんど影響しないので、都合のいいタイミングで車を売りましょう。
注意したいポイントは、そこではありません。
実は、車がいくらで売れるのかは、「どのおみせに売るか」が大きく左右します。
買取店によって査定額に数十万円の差が生じるケースも良くあります。
ですから、車を売る際は、「できるだけ高く買取ってくれるお店」を探すべきです。
これが、車を一番高く売る方法です。