車を買い替える際、「今の車を引き渡す時期」と「新しい車の納期」まで間が空いてしまうことがあります。
このようなとき、通勤や買いもの、子どもの送り迎えなどで車が必要な場合もあるため、「車がない期間はどうしたらいいの?」と困ってしまう人もいるかと思います。
しかし、心配する必要はありません。
なぜなら、車の買取店では「代車サービス」があり、車を借りられるからです。
また、新しい車の購入先のお店(ディーラーなどの販売店)でも代車を借りられる場合があります。
ここでは、車買い替え時の「車がない期間」をどう対処するかについて詳しく説明します。
車のない期間ができてしまう理由
車を買い替えるとき、車を引き渡してから新しい車が納車されるまでに「車のない期間」ができてしまうことがあります。
車の引き渡し時期を遅らせれば良いのですが、そうできないこともあります。
その理由は以下のような場合が考えられます。
- 引き渡し時期を遅らせると査定額が下がってしまう
- 自動車税の請求時期が迫っている
- 車検がもうじき切れてしまう
これらの理由から、新しい車の納期がまだ先でも、すぐに車を手放さなければいけないケースがあります。
しかし、納車までの期間が空いてしまうため、「すぐに売りたいけど、なかなか査定を申し込めない」と困ってしまう人も多いです。
中古車買取店の「代車サービス」とは
このようなユーザーのニーズに対応するために、大手買取店では無料で代車を借りられる(代車サービス)ところがほとんどです。
そのため納車がまだ先でも、代車サービスを利用すれば安心して今の車を引き渡すことができます。
なぜ代車を無料で貸してくれるの?
代車サービスを無料なのは、「サービス面において他社と差別化ができる」からです。
つまり、代車を用意することで、車を売ってもらえる可能性が高くなるのです。
また、買取店は「できるだけ早く車を引き取りたい」と考えます。
なぜなら買取店としては、早く買い取って中古車オークションで換金すれば、それだけ利益を得るタイミングも早くなるからです。
つまり、車をユーザーから早く引き取れると都合が良いのです。
ただ、「車がなくなるのは困る」という人も多いため、すぐに引き渡せないケースもあります。
しかし、そのような場合でも代車があれば、車をすぐに引き渡すことができます。
したがって、代車サービスは「買取業者」と「車を売る人」の両方にメリットがあるのです。
ただし、個人でやっている買取店では、代車を用意していない場合があります。
そのため、車をどこのお店に売るのか決めるときは、「代車の有無」もきちんと確認することが重要です。
購入先のディーラーにも代車は一応ある
新しい車に買い替えるとき、ディーラーなどの販売店でも代車を借りられます。
場合によっては、納車までの期間ずっと代車を借りられることもあります。
ただ、販売店によりサービス内容は異なるため、代車を借りられないケースもあります。
ですから、新しい車の購入先のお店でも代車があるかを確認しておきましょう。
中古車買取店とディーラーのどちらから代車を借りたほうがお得?
前述のとおり、「中古車買取店」と「ディーラー」のどちらでも代車を借りることができます。
それでは、どちから代車を借りるのが良いのでしょうか。
結論から言うと、新しい車が納車されるまでの間、車を借りられるのであれば、どちらから借りても良いです。
基本的に、代車は無料で借りられるため、どちらでも費用面では変わりません。
大前提として、車を高く売ることを考えよう
ただし、「車を高く売る」という意味では、どちらに売るかが非常に重要になります。
車を売る方法としては、大きく分けて2つあります。
- 【買取り】中古車買取店に車をうること
- 【下取り】新車購入するディーラーで車を売ること
簡単に考えると、「買取店に売る」か「ディーラーに売る」かの違いです。
ただ、車を高く売ることを考えると、「買取店」に売るべきです。その理由は、以下のとおりです。
- 買取店は「車買取」が専業。ディーラーは「車販売」が専業。
つまり、車が買い取ることが得意なのは「買取店」のほう - 買取店は中古車の流通ルートに精通しているため、上手に利益を出せる
- ディーラーは中古車販売が得意ではないため、高く下取りすることができない
- ディーラーの査定は基準表をもとに行うため、高額査定になりにくい
つまり、車を高く売ることを考えると、車買取を専業としている「買取店」で売るべきです。
比べればわかりますが、ディーラーより買取店のほうが高値で査定してくれるはずです。
重要なのは、どこの買取店に売るか!
ただ、全国には「大手買取店」から「地域密着買取店」までたくさんありますが、どこの買取店に売るのが良いのでしょうか。
実際のところ、買取店によって査定額は異なります。
場合によっては、査定額に数十万円の差が生じることがあります。
ただ、どこが高く買い取ってくれるかは、実際に査定を受けないとわかりません。
したがって、車を高く買い取ってくれる買取店を見つけるには、できるだけ複数社に査定をしてもらうことが重要です。
そこで、便利なのが「車一括査定」です。
このサービスは、複数の買取店にまとめて査定を依頼できます。
ですから、「車が高く売れるお店」を簡単に見つけることができます。
さらに、各社の査定を提示して交渉すれば、より高く売れるはずです。
それには、一括査定サービスを利用して、複数社から査定を受けることが肝心です。
そのうえで、査定額を比べれば、車を最高額で売ることができます。
なお、一括査定サービスは無料なので、ぜひ活用してみてください。
代車サービスの費用と期間
代車の費用
基本的に、代車サービスは無料です。有料で代車を貸し出すと、「他社との差別化」にはならないからです。
ただし、買取店や販売店によっては有料にしているところがあります。
また、代車を借りる期間が長くなる場合は、料金が発生するケースがありますから、その点においても確認しておく必要があります。
代車を借りられる期間
代車サービスの期間は、2週間程度が一般的です。
これも、代車の空き状況やお店によって異なるため、聞いて確認しておきましょう。
たとえば、車を引き渡してから新しい車が納車されるまでに1ヶ月空きがある場合は、買取業者から代車を2週間借りて、残りの期間をディーラーから借りることは可能です。
もちろん、お店によっては代車を2週間以上借りられるところもあります。
代車を借りるときの注意点
ここまでの説明で、代車サービスについて理解できたかと思います。
ただ代車を借りる際には、以下のことに注意しなければいけません。
車を買い替えるときの手順に注意
車を買い替えるときは、まず新しい車を決めてから今の車を売却するべきです。
なぜなら、車を先に売ってしまうと、新しい車が納車されるまでの「車がない期間」が長くなってしまうからです。
「新しい車を決定」してから「今までの車を売却」
たとえば、人気のある車種を新車で購入する場合、納車まで数ヶ月待たされることがあります。
また中古車を購入する場合、同じ車種でも条件は大きく異なるため、希望の車が見つかるまでに時間がかかることもあります。
ちなみに私は、納得できる中古車が見つかるまでに半年かかったことがあります。
ですから新車・中古車いずれにしても、車を購入するのには時間がかかります。
さすがに数ヶ月も代車サービスだけでやり過ごすのは無理があります。
ですから、このような場合はレンタカーなどで対応しなければいけなくなります。
車を売るときは、早ければ数日、普通は1~2週間ほどかかります。
ですから、新しい車を決めてから売却の段取りを進めても十分に間に合うのです。
したがって、新しい車が決まり、納期がある程度わかってから「売却の手続き」を進めると良いです。
代車を依頼するタイミングに注意
買取業者に査定を依頼するタイミングで、「代車を借りられますか」と確認しておけば話は早いです。
ただし、早い段階で代車のことを言うと、そのことを見越して査定額から差し引かれることがあります。
もちろん、売る方としては代車費用が引かれているとは知りません。
しかし、こうなると代車は実質無料ではなくなります。
そのため、1円でも高く売りたい人は、「見積もりを取ったあとで代車のことを切り出す」と良いです。
なぜなら見積もりを出したあとで、「代車の費用がかかる」「買取価格が減額になる」という話になれば非常に印象が悪くなるため、買取業者としてもそういうことが言えなくなるからです。
そうすれば、査定額から差し引かれることもありませんし、無料で代車を借りることができます。
代車が借りられない場合はどうする?
しかしながら、繁忙期などで代車が出払っており、借りられない場合があります。
また、納車までの期間が数ヶ月と長すぎる場合、代車サービスだけで対応できないことも考えられます。
このようなとき、以下の方法で対処することになります。
レンタカーを借りる
買取店と販売店のどちらの代車サービスを利用しても「車のない期間」ができてしまう場合には、レンタカーを借りることになります。
あまり車を使わない人は、レンタカーを時間単位や半日単位で借りると、料金の節約になります。
また、レンタル期間が長くなる場合は、月契約で借りると毎日レンタルするよりははるかに安くなります。
1ヶ月のレンタルカー料金の目安は以下のとおりです。
【レンタカー料金の目安(1ヶ月)】
軽自動車 | 普通車 | ワンボックス |
3~4万円程度 | 6~15万円程度 | 20万円程度 |
レンタカー料金は、車種によって大きく異なります。
レンタル期間が長いと、費用はかなり高額になります。
ですから、できるだけレンタカーに頼る期間が短くなるように「売却」と「納車」のタイミングに注意する必要があります。
車の引き渡し時期を遅らせる
ブランク期間に対処する最も簡単な方法としては、「車の引き渡し時期」を「新しい車の納期」まで遅らせることです。
そうすれば、代車やレンタカーを借りる必要はなくなります。
ただし、車の引き渡し時期を遅らせると査定額が下がってしまうケースがあります。
なぜなら、中古車は時間が経つほど「古い車」と見なされて価値が下がるからです。
また、市場相場も目まぐるしく変動するため、時期によって査定額も変わるのです。
ですから、引き渡しのタイミングを遅らせる場合は、「査定額は変わるのか」「今の査定額はいつまで有効か」を確認しておきましょう。
まとめ
ここまで説明した要点をまとめます。
車を売るときの代車サービスまとめ
- 買取店やディーラーなどの販売店には「無料の代車サービス」がある
- 代車期間は2週間が一般的だが、お店の状況や交渉によって長く借りることもできる
- 車を買い替える場合、新しい車が決まってから売却の手続きを進める
- 代車を依頼するタイミングは、見積もりを取ったあと
- 代車が借りられない場合は、「引き渡し時期を遅らせる」「レンタカーを借りる」などの方法で対処する
車を買い替える際、「車のない期間」ができても代車サービスがあるため、心配することはありません。
しかし、その期間があまりにも長くなってしまうと、代車だけでやり過ごすのには無理があります。
その場合、レンタカーを借りなければいけなくなります。
ですから、まずやるべきなのは「先に新しい車を決めること」です。
そうすれば、引き渡し時期も調整しやすくなるため、「車がない期間」をできるだけ短くすることができます。
したがって、車を買い替える際は「納車・引き渡しのタイミング」や「代車の有無」を確認しながら手続きを進めることが重要になります。