車を手放すときに、「任意保険の手続きはどうすればいいの?」と疑問に思う人もいるかと思います。
車を売却・廃車・買い替えなどする場合、任意保険を「解約」「中断」「車両入替」などの手続きをする必要があります。
必要な手続きを行わずにそのままにしておくと、無駄に保険料を支払わなければいけなくなります。
そのため車を手放す際は、任意保険の手続きは忘れずに行なうことが大切です。
そこでこのページでは、車を売却・廃車・買い替えするときに、それぞれどのような任意保険の手続きが必要になるかを解説します。
任意保険の手続きをうっかり忘れてしまう人も多いため、必ず確認しておきましょう。
任意保険とは
任意保険とは、「自賠責保険では補償されない部分を補う保険のこと」です。
任意保険への加入は個人で自由に決めることができます。
たとえば、「車の修理費」「破損してしまったガードレールなどの公共物の修理費」「自賠責保険の補償額を超えた場合の補償」などを任意保険で補うことになります。
ちなみに、自賠責保険とは「法律で加入することが義務付けられている自動車保険のこと」です。
車を売却または廃車にした後、もう乗る予定がない場合は任意保険を解約する
車を売却または廃車にする場合、任意保険を「解約」する必要があります。
この手続きを行わずにそのままにしておくと、無駄な保険料を払い続けることになります。
保険料を年払い(一括払い)している場合、解約手続きをきちんと行うことで、残りの保険期間に応じて保険料が戻ってきます。
たとえば、任意保険料が40,000円で、契約開始が4月とします。
車を12月に売却した場合、残り3ヶ月分の保険料である10,000円が戻ってくることになります。
ですから、車に乗る必要がなくなった場合は、すみやかに任意保険の解約手続きを行う必要があります。
車を売っても将来的にまた乗る場合は、「中断」手続きをすれば等級は引き継がれる
車を売却または廃車にしても、将来的に再び車に乗る可能性がある人もいるはずです。
その場合は、任意保険の中断制度を利用することをおすすめします。
中断制度とは、「一旦、車を手放して任意保険を中断(解約など)することになっても、これまでの等級の実績を将来的に再び車を購入した際に引き継げる制度のこと」です。
本来なら再契約をすると、契約スタート時の等級から始まることになります。
しかし中断制度を利用することで、再契約したときに今までの等級を引き継ぐことができるのです。
中断制度を利用できる期間は「最長で10年」になります。
そのため車を売却または廃車にした場合でも、数年後に車を購入する可能性があれば中断制度を利用しましょう。
車を買い替えるときの任意保険の手続き
乗っている車を買い替えた場合には、任意保険の契約を変更する必要があります。
車を買い替えるときは「車両入替」をする
車両入替とは「保険契約している車を変更すること」です。
車両入替の手続きがされていない状態で新しい車で事故を起こしてしまうと、補償が受けられなくなってしまいます。
そのため車を買い替える際は、忘れずに車両入替の手続きを行う必要があります。
車両入替では、今までの等級はそのまま引き継ぐことができます。
しかし、乗り換えた車の種類によっては保険料に違いが生じる可能性があるため、事前に保険会社へ確認しておきましょう。
契約期間の途中で車両入替をして保険料に差が生じた場合は、その差額の保険料を支払うか、または戻ってくることになります。
車両入替の手続き方法
車両入替の手続きは以下の手順で進めます。
- 新たに乗る車の車検証または車検証のコピーを用意する
- 任意保険が適応される車を変更する日(納車日)を決める
- 保険会社に連絡をする(保険会社のホームページから手続きを行える場合があります)
- 契約する車の変更による保険料の差額分を精算する
この手順に沿って手続きを行えば、スムーズに車両入替を済ませることができます。
まとめ
車を「売却」「廃車」「買い替え」をする際に、必要となる任意保険の手続きについてまとめます。
売却 | 廃車 | 買い替え |
解約または中断手続き | 解約または中断手続き | 車両入替 |
車を売ったり買い替えたりする場合、そのときの必要書類の用意や手続きで頭がいっぱいになり、つい保険の手続きを忘れてしまうことがあります。
もし任意保険の手続きを忘れてしまうと、「無駄な保険料を支払うことになる」「新しく乗る車に任意保険がついていなかった」ということになってしまいます。
そうならないためにも、車を「売却」「廃車」「買い替え」する際は必ず任意保険の手続きが必要です。
ですから、「車の手続きと任意保険の手続きはセット」ということは覚えておきましょう。