車を「買い替える」か「乗りつぶす」どちらにしようか迷っている人もいるかと思います。
車の価値が下がる前、または車検の時期がくる前などに買い替えるほうが「車が高く売れるから得」という意見もあります。
一方、そもそも車を買うのにはお金がかかるため、「できるだけ長い間乗り続けたほうが得」という意見もあります。それでは、どちらが得をするのでしょうか。
車を買い替えるか乗りつぶすのではどちらが得なのかは、「車の売値」「車の状態」「使用環境」によって異なります。
ただ、車を新しく買うのにはある程度まとまったお金がいるため、一般的には長く乗り続けたほうが得になるケースが多いです。
しかし、車の修理費に何十万円もかけながら乗り続けるのは損をしてしまう可能性があります。
そこでこのページでは、車を「買い替える」か「乗りつぶす」のでは、どちらのほうにメリットがあるかについて検証してみましょう。
「買い替え派」と「乗りつぶし派」の主張
実際には、車を「買い替える」「乗りつぶす」のどちらにもメリットがあります。
ですから、あなたの車に対する価値観を踏まえた上で、どちらにするのか判断すると良いです。
ここでは、それぞれのメリットについて紹介します。
- 車の価値が下がる前に売れば高値が付くため、それだけ新しい車の購入費用に充てられる。
- 同じ車に乗り続けると余計な修理費がかかるため、買い替えたほうがお得感がある。
- 古い車に乗っているのは恥ずかしいから買い替えている。
- 新車を3年以内に買い替えていけば車検代がかからない。
- 常に新しい車に乗れる。
- 新しい車を買うのはお金がかかりすぎる。
- 大きな故障がないため、買い替える必要がない。
- 今の車に愛着があるから乗り続ける。
- ローンの返済が続くのは嫌だ。
- 車は移動手段として考えているため、動けば問題ない。
- 車を買うより、旅行などにお金を使いたい。
- とくに見た目も古く感じないから、買い替える必要はない。
- 車へのこだわりがない。
「買い替え派」「乗りつぶし派」どちらの主張を見ても、それぞれメリットが大きいと感じているほうを選んでいる人が多いです。
つまり、「車への価値観」が買い替えるか乗りつぶすかの大きな判断基準になっていると言えます。
ですから、車を買い替えるタイミングで悩んでいる人は、それぞれの主張を見比べて、「自分にとってどちらがメリットを感じるか」を考えることが判断するときの重要なポイントになります。
車を買い替えるタイミングの判断基準
車を買い替えるかそのまま乗り続けるか判断する際、「どちらがお金の面で得をするか」ということが最も気になるポイントではないでしょうか。
どちらが得かは、「車がいくらで売れるか」「所有している間、車検に何回通すか」によって違ってきます。
ここでは1つの例として、「10年間で1回車を買い替えた場合」と「10年間同じ車に乗り続けた場合」の費用をわかりやすく比較してみましょう。
(ガソリン代や税金などの維持費はいずれの場合もかかるため、以下の図では省いています)
※新車購入価格を300万円、車検代を15万円とする。
この場合、300万円の新車を2回購入しているため、購入費用はトータルで600万円になります。
さらに、新車購入してから3年後に車検があるため、10年間では2回車検を通すことになります。
車検代はトータルで30万円です。つまり、10年間での出費は630万円です。
しかし、1台目2台目どちらの車も5年を越える前に売却し、150万円の買取価格が付いたとします。
ですから、トータルで300万円が戻ってきたことになります。
結果的に、10年間での損失金額は330万円となり、1年当たりでは33万円の出費になります。
ただし、5年後に150万円で売れる保証はないため、これより高く売れなかった場合は1年当たりの出費は大きくなります。
※新車購入価格を300万円、車検代を15万円とする。
この場合、購入した車は1台ですから、購入費用300万円です。
ただ、10年間で車検が3年目、5年目、7年目、9年目の合計4回あります。
ですから、車検代はトータルで60万円です。
つまり、10年間での出費は360万円になります。
出費だけを見ると、同じ車に乗り続けたほうがはるかに安いことが理解できます。
しかし、10年経つと車の価値は大きく下がるため、買取価格を20万円とします。
結果的に、10年間での損失金額は340万円となり、1年当たりでは34万円の出費になります。
この図を見ると、「車を買い替える場合」と「車を乗り続ける場合」では、実質年間にかかる費用はそれほどかわりません。
ですから一概に、車を買い替えるほうがお金がかかるとは言い切ることはできません。
ただ、車を買い替える場合を考えると、5年後に必ずしも150万円で車が売れるとは限りません。
また、同じ車に乗り続ける場合でも、車検費用がもう少し安くなることも考えられます。
そうなれば、同じ車に乗り続けたほうが、年間にかかる費用は安くなります。
車を「買い替える」か「乗りつぶす」か比較する際は、燃費においても考える必要があります。
たとえば、節約のために同じ車に乗り続けても、その車の燃費が悪ければガソリン代を多く払い続けることになります。
しかし、思い切って低燃費車に買い替えれば、ガソリン代は節約でしますし、エコカー減税も受けられます。
さらに、年式13年を超える古い車は、自動車税や重量税などが引き上げられます。
また、新しい車に比べてメンテナンスが必要なことも多くなるため、維持費は高くなります。
したがって、これらを総合的に考えなければ、どちらが得かを判断することはできないのです。
車の査定を受けてから判断しよう
車を買い替えるか乗り続けるか判断するときに、最も重要になるのが「買取価格」です。
今の車が高く売れるのであれば、そのお金を新しい車の購入費用に充てられるため、たとえ新車でも安く抑えることができます。
しかし、今の車を売ってもほとんど値段が付かない場合は、多少修理をしながらでも、できるだけ長く乗り続けたほうがトータルコストとしては安くなります。
したがって、今の車がいくらで売れるのかを知っておくことは重要です。
今乗っている車の価値を知るには、買取業者に査定をしてもらう必要があります。
ある程度いくらで売れるのか判断できれば、買い替えの判断もしやすくなります。
もちろん、「査定を受けたら絶対に売らなければいけない」ということではありません。
ですから、車を買い替えるタイミングを判断する際は、一度査定してもらうことをおすすめします。
その上で、「先々のトータルコスト」を考えたり、買い替えるか乗り続けるかどちらが自分にとっては良いのかを考えたりすることが大切です。