車検費用が高くて、想定外の出費に苦しんだ経験はないでしょうか。
実は車検費用は安く抑えることができます。
そのためには、「相見積もりをとる」「正しい見積もりをもらい、料金を比較する」「車検費用の値引き交渉をする」「車の整備箇所の見直しをする」という4つのステップが大切です。
ここでは、車検費用を安くするための上記4つのステップをわかりやすく解説します。
車検費用の相見積もりを取る
車検費用を安く抑えるには、「相見積もり(あいみつもり。「あいみつ」ともいいます)」をとることが大切です。
相見積もりとは、「複数の業者から見積もり(この場合は車検費用の見積もり)をとり、比較をすること」です。
複数の業者の車検費用を比べて安いところに車検をお願いすれば、車検費用を安くすることができます。
車検はオートバックスなどのカー用品店やガソリンスタンド、車検専門の業者など、さまざまなところで受けることができます。
ただ、これらをひとつずつ回って見積もりをとるのは大変です。
そのため手間を省く方法として「インターネットの一括見積もりサイト」があります。
一括見積もりサイトでは、地域・車種などの項目を入力することで、全国の業者の車検費用を一覧で表示してくれます。
そのため複数の業者に直接に足を運んで見積もりをとる手間が省けます。
つまり一括見積もりサイトを利用することで、簡単に車検費用やサービスの比較をすることができるのです。
正式な見積書をもらい、車検費用を比較する
次のステップは、インターネットの一括見積もりサイトで見積もりをとった業者から、車検費用が安いところを2、3社選びます。
そして実際にその業者に車を持ち込み、正式な車検の見積もりをもらいましょう。
なぜなら、インターネットでの見積もりは概算であり、正式な価格ではないからです。
車検費用は、「法定費用」と「車検基本料」に分かれています。
法定費用は定額です。
これに対して車検基本料には「24ヶ月点検整備」「検査代」「代行手数料」があります。
また、車の状態によって「消耗品の交換代」「工賃」も費用としてかかってきます。
つまり、車検費用は車検基本料によって変動します。
そして、車検基本料が業者によって異なる理由は、「車の状態に左右されるため」と「業者の儲け分が含まれるため」という2つがあります。
たとえば、ある業者は「エンジンオイルがあと3ヶ月は使える状態にも関わらず、車検のタイミングで交換すること」をすすめてくる場合があります。
エンジンオイルを交換すれば、車検費用は6千円ほど加算されることになります。
また、ある業者は「車検費用のほかにタイヤの交換が必要」として見積書を出してくれたとします。
しかし別の業者では「タイヤ交換の必要はまだない」として見積書を出してくれたとします。
この場合、2つの業者の車検費用で10万円ほどの差が出てしまうことも可能性として十分にあります。
見積書を出してもらったら、「どの部品を交換するのか」、「どのような整備をするのか」を詳しく聞いておきましょう。
なぜなら見積書には専門用語が多く、素人が少し見ただけではわからないところが多々あるからです。
たとえば、見積書に「デファレンシャルギア交換」と書かれていた場合、何を意味しているのかわかる人がどれだけいるでしょうか。
これはコーナリング(カーブを曲がること)をするとき、スムーズな旋回を実現するための部品です。
このように見積書にある整備項目が、どのくらい重要で緊急性があるのかわからないままにすると、交換しなくて良い部品まで整備してもらうことになり、車検費用が高くなるのです。
ちなみに見積書を出してもらうときに、車検を依頼したときに代車を借りることができるのかも確認しておきましょう。
車検費用の値引き交渉をする
車を購入・売却するときに価格交渉をできることはよく知られています。
しかし、車検費用も値引き交渉できることを知らない人は、意外に多いと思います。
ひと昔前なら車検は、ディーラーや民間整備工場が独占していました。
しかし現在では、車検制度の規制緩和によって、車検専門店やガソリンスタンドなどさまざまなところで車検を受けられるようになりました。
つまり、車検は価格競争が激しくなっています。
そのためそれぞれの業者は、車検獲得のために値引き交渉に応じてくれるところが増えています。
そして交渉のときに最も効果的なのが、前述の相見積もりなのです。
つまり、業者間で価格を競わせるのです。
車検を依頼しようと検討している業者に、「ここで車検を受けたいから、他より安くならない?」というように交渉を進めましょう。
ほかの業者からも相見積もりを取っていれば、ほとんどの場合、交渉に応じてくれます。
ただし、「即日スピード車検業者」や「フランチャイズ系の車検専門業者」などは、もとから限界まで価格を下げている場合があります。
この場合は、車検費用を値引きできないことがあります。
ちなみに車検費用を格安に抑えやすい業者は、「車検代行業者」です。
車検代行業者は車検に通る最低限のチェックだけ行い、24ヶ月点検の費用は車検費用に含まれません。
そのため、車検費用が安くなりやすいです。
24ヶ月点検とは、「法律で定められている定期点検のこと」です。
車検を受けるときに24ヶ月点検も同時に行うことが一般的です。
しかし、24ヶ月点検を行いさえすれば、車検を受ける前でも後でもいいとされています。
ただ、車検代行業者に車検を依頼した場合は、車検後に24ヶ月点検を受ける必要があります。
そのため、車検費用と点検費用のトータルで見ると、かえって高くなってしまうことがあります。
車検にかかる費用を全てふまえて車検業者選びをすることをおすすめします。
見積もりにある整備が本当に必要なのか見直す
愛車のメンテナンスをしていない人は意外と多いです。
あまりにも整備をしていなくて、「気付いたらエンジンオイルが空だった」という例があります。
車は「消耗品のかたまり」です。安心・安全に車に乗るには、整備や部品交換が必要です。
そのため車検のタイミングで車をメンテナンスすることがとても大切です。
「メンテナンス費用を入れると車検代が高くなる」と思うかもしれません。
ただ、車検のときに整備や部品交換をすれば、3割から5割ほど工賃が安くなるというメリットがあります。
そのため車検後に別でメンテナンスをするよりも、費用が安く抑えることができます。
ここで、「車検のときに車をどの程度まで整備すればいいか」が問題です。
業者は儲けを出すために、見積もりで完璧に近い整備を提案してくるでしょう。
業者は自分の店の利益も大切ですが、「あなたの車の安全も大切」と考えて提案をしてくれます。
ただ、あなたがその提案通りに整備をすれば、車検費用は大きく膨れてあがってしまいます。
必要以上に費用を高くしないためには、「今すぐ整備が必要なのかを見極める」ことが大切です。
とは言え、一般の人が部品の交換時期を見極めるのは難しいです。
一番簡単な方法は、見積もりを依頼した業者に「今すぐに見積もりで出された部分の整備や部品交換が必要なのか」を直接聞くことです。
その業者が悪徳業者でなければ、正直に交換時期の目安を教えてくれるはずです。
実際に業者のスタッフと一緒に車の状態を見るのもいいでしょう。
まとめ
今までの流れをまとめます。
- インターネットで相見積もりをとる
- 実際に車を持ち込み、正式な見積書をもらう
- 業者に値引き交渉する
- 整備、部品交換箇所の見直しをする
以上の手順を踏めば、車検費用は確実に安くなります。
私はこのステップに沿って車検をしたことで、車検費用を5万円安くすることができました。
一括見積もりサイトを活用したり、業者に相談したりすることで、車検費用を安くしましょう。